古都奈良の至宝に出会う旅へ【奈良国立博物館】完全ガイド
奈良公園の緑豊かな一角、愛らしい鹿たちが迎えてくれるその先に、西洋の宮殿のような重厚な建物が見えてきます。
ここが、仏教美術の殿堂として知られる「奈良国立博物館」です!
国宝や重要文化財を含む数多の文化財を収蔵し、訪れる人々を時空を超えた祈りの世界へと誘います。
ここでは、そんな奈良国立博物館の魅力を、歴史、建築、展示、楽しみ方まで、あらゆる角度から徹底的にご紹介します!
次の奈良旅行の計画に、ぜひお役立てください。
130年の歴史を誇る、文化財保護の拠点
奈良国立博物館の歴史は、1895年(明治28年)に「帝国奈良博物館」として開館したことに始まります。
これは、東京国立博物館に次いで日本で2番目に設立された国立博物館です!
その背景には、明治維新後の廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)によって多くの寺院や仏像が破壊されたり、散逸の危機に瀕したりした歴史があります…!
これを憂いた人々の間で文化財保護の気運が高まり、特に貴重な文化財が集中する奈良の地に、それらを保護・公開するための拠点として博物館が設立されたのです!
開館以来、奈良周辺の社寺から貴重な文化財の寄託を受け入れ、仏教美術の研究や保存、展示の中心的な役割を担い続けているんですね。
時を超えて佇む、美しき建築群
奈良国立博物館は、それぞれに個性的な魅力を持つ複数の建物で構成されています。
展示品だけでなく、建築そのものも見どころの一つです!
なら仏像館(重要文化財)
博物館の象徴ともいえるのが、フレンチルネサンス様式を取り入れた「なら仏像館」!
明治27年(1894年)に完成したこの建物は、宮廷建築家・片山東熊(かたやまとうくま)が設計を手がけました。
レンガ造りの重厚な外観に、玄関周りの華麗な装飾、そして屋根には瓦を使うなど、西洋の様式に日本の要素を巧みに取り入れた明治中期の代表的な洋風建築として、重要文化財に指定されています。
東新館・西新館
毎年秋に開催される「正倉院展」の会場となるのが、東新館と西新館です!
建築家・吉村順三の設計によるこれらの建物は、正倉院の校倉造(あぜくらづくり)を彷彿とさせるデザインが特徴です。
敷地内の池や木々といった周辺環境との調和を重視して設計されており、落ち着いた佇まいを見せています…。
なら仏像館とは地下回廊で結ばれており、雨の日でも濡れることなく各館を移動できます!
青銅器館(坂本コレクション)
なら仏像館に隣接する青銅器館では、世界的に名高い坂本コレクションの中国古代青銅器が常設展示されています。
もとは昭和12年(1937年)に収蔵庫として建てられた建物を改装したもので、貴重なコレクションをじっくりと鑑賞できる空間です!
“仏像の聖地”で出会う、祈りのかたち
奈良国立博物館の最大の魅力は、なんといってもその充実した収蔵品、特に仏教美術のコレクションです!
館蔵品と社寺からの寄託品を合わせると、その数はおよそ4000件にのぼり、国宝や重要文化財も数多く含まれています。
なら仏像館:圧巻の仏像ギャラリー
「仏像好きの聖地」とも称される「なら仏像館」では、飛鳥時代から鎌倉時代に至るまでの日本の仏像、約100体が常時展示されています。
薄暗い照明の中に静かに佇む仏像群は、一体一体が持つ穏やかな表情や、長い年月を経てきた存在感を際立たせ、見る者を圧倒します…!
国宝の「薬師如来坐像」や「十一面観音像」など、教科書で見たことのあるような名品に間近で出会える貴重な空間です。
毎年秋の恒例行事「正倉院展」
奈良国立博物館を語る上で欠かせないのが、毎年10月下旬から11月上旬にかけて開催される「正倉院展」です!
東大寺の倉であった正倉院に伝わる、聖武天皇ゆかりの品々をはじめとした天平文化の至宝が、年に一度だけ特別に公開されます。
毎年約60件の宝物が展示されますが、その内容は毎年入れ替わるため、リピーターが後を絶ちません。
観覧には日時指定券の事前予約が必要になることが多いので、訪問を計画する際は公式サイトを必ず確認しましょう。
展示だけじゃない!博物館の楽しみ方
ミュージアムショップ&カフェ
展示を鑑賞した後は、地下回廊にあるミュージアムショップに立ち寄るのも楽しみの一つです。
オリジナルグッズや仏像関連の書籍、奈良の名産品などが揃っており、ここでしか手に入らないお土産が見つかるかもしれません。
同じく地下回廊にはカフェレストランもあり、鑑賞の合間に休憩したり、食事をしたりすることができます。
周辺散策で古都を満喫
奈良国立博物館は、東大寺、興福寺、春日大社といった世界遺産に囲まれた奈良公園の中に位置しています!
博物館の鑑賞とあわせて、これらの社寺を巡ったり、のんびりと公園を散策したりするのもおすすめです。
博物館を拠点に、一日かけて古都奈良の歴史と文化に浸る贅沢な時間を過ごしてみてください!
アクセス&利用案内
〒630-8213 奈良市登大路町50番地 | |
近鉄奈良駅から徒歩約15分。 JR奈良駅または近鉄奈良駅から、市内循環バス(外回り)に乗車し、「氷室神社・国立博物館」バス停下車すぐ。 | |
開館時間: 9:30~17:00(入館は16:30まで) ※夜間開館など、時期によって変更される場合があります。 休館日: 毎週月曜日(休日の場合は翌平日)、年末年始(12月28日~1月1日) ※臨時休館・開館の場合があるため、公式サイトをご確認ください。 | |
一般: 700円 大学生: 350円 高校生以下および18歳未満、70歳以上は無料。 ※特別展は別途料金が必要です。 |
おわりに
仏教美術の奥深さに触れ、日本の祈りの文化を肌で感じることができる奈良国立博物館。
静謐な空間で仏像と向き合う時間は、日常を忘れさせてくれる特別な体験となるはずです!
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- 奈良国立博物館所蔵文化財一覧 – Wikipedia
- 奈良国立博物館における『第76回正倉院展』開催のお知らせ – 宮内庁
- 奈良国立博物館西新館 – 文化庁
- 奈良国立博物館 | AONIYOSHI
- 見どころガイド – 奈良国立博物館
- 第75回 正倉院展 – 奈良国立博物館
- 奈良国立博物館(奈良県/奈良公園周辺)のアクセス・営業時間・料金情報|るるぶ&more.
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